2020年7月下旬から日銀が「デジタル通貨」について、技術的な検証を開始すると明言したことで話題になっています。
デジタル通貨と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは「ビットコイン」
何だか危険な感じがして、漠然とした不安に襲われる人もいると思います。
そんな人のために、僕が簡単にデジタル通貨について調査しましたので解説します。
この先デジタル通貨が一般化する可能性もありますので、一緒に勉強しておきましょう!
この記事を読んで欲しい人
- デジタル通貨について知らない人
- デジタル通貨のメリット・デメリットが気になる人
結論:国が発行するデジタル通貨は安全なもの

デジタル通貨とは

りおさん!
日本でもデジタル通貨を発行するか考えてるんだって。
で、デジタル通貨って何?

ザックリいうと「現金じゃない、デジタル化された、通貨と同じ価値があるもの」だよ。
デジタル通貨の概要
デジタル通貨とは一般的に「現金(硬貨・紙幣)ではないデジタル化された通貨的価値があるもの」のこと。
現時点では「電子マネー」「仮想通貨」「CBDC (中央銀行発行デジタル通貨)」に分類できます。

電子マネー
電子マネーは既に生活に取り入れている人も多いのではないでしょうか。
電子マネーは日本なら円のデジタル代替で、「前払式支払手段」と言われます。

現金で支払うよりも、お得なことが多いからよく使ってる~
あくまで「現金」と紐づいているので、電子マネーごとに価値は変わりません。
電子マネーの例
- 交通系:Suica、PASMO
- 商業:WAON、nanaco
- 通信:au WALLET、Dポイントカード
仮想通貨
仮想通貨と聞くと、なんとなく危険な感じがする人も多いかもしれません。
投資家の中では有名なバフェット氏も
「Bitcoinは貝殻のようなもので、価値はない」
と発言しています。
とはいえ、ビットコインの価値は日に日に上がっています。
僕自身も全然勉強できていないので、少しずつ勉強していきたいところ。

仮想通貨は国家ではなく、企業や団体、個人が発行するデジタル通貨です。
一見危なっかしい技術ですが、「ブロックチェーン」という記録の改ざんが難しいシステムのおかげで信頼性を担保し、価値を生み出しています。
最大のメリットは「どこでも使える通貨」であること。
そのため仮想通貨は「通貨の民主化」と言われています。

でも、日本のお店で仮想通貨で払えるところはほとんどないし、一般的になるのはまだまだ先になりそうだね。
CBDC
CBDCの正式名称は”Central Bank Digital Currency”:中央銀行発行デジタル通貨です。
読んで字のごとく、国が発行するデジタル通貨のこと。

もし実現されれば、各種電子マネーは不要になり、銀行口座からダイレクトに支払いができるようになります。
僕自身も数日前までなじみのない言葉だったので、深掘りしていこうと思います。
CBDCによるメリットとデメリット

お金がデジタル化したら、お財布重くならなくて便利だね~

盗難リスクも減るよね。ただいい話だけでもなさそう。

そうなの~!?
CBDCを発行するメリット
CBDCを発行するメリットはたくさん考えられます。
CBDCの発行メリット
- (国民)どんなお店でもCBDCでの買い物が可能になる
- (国民)税金の手続きが簡略化される
- (国民)支援金を即座に貰える
- (国)通貨の発行コストの削減ができる
- (国)通貨の流れをデータ化できるので、景気対策が打ちやすくなる
- (国)マネーロンダリングや税金滞納を防止することができる

僕たちのため、というよりは国側の思惑が強そうですね…
お金を発行するコストはいくら?
財務省が公開している日本銀行券の製造枚数をもとにザックリですが発行コストを計算してみました。

ちなみに製造コストは平成28年のものをベースにしているので、数字は参考値であることを了承ください。

約 1千600万円くらいかかっていることが分かりました。
これらの他に、流通コスト、保管コスト、交換・廃棄コストがかかっていると考えると、デジタル通貨に移行するのはコスト面でもメリットが大きそうです。
CBDCを発行するデメリット
CBDCを発行することのデメリットは、どういう形で発行するのかにもよるのですが、ここでは共通のデメリットを明記しておきます。
CBDCを発行するデメリット
- 民間店舗はデジタル円を決済可能なシステムを導入する必要がある
- システムをハッキングされないよう高度なセキュリティ技術を導入しなければならない
- 高齢者が対応しきれない可能性がある
- プライバシーが無くなってしまう

スウェーデンや中国が先行して実験を行っているようなので、その結果を待ちたいですね。
なぜ「今」CBDCなのか?

でもさ~
急にデジタル通貨の話が出てこなかった?
こんな大事なことなら、ゆっくり国民に訴えるんじゃないの~?

どうやらそれには深い事情がありそうなんだよね。
仮想通貨の価値が上昇したから説
仮想通貨の代表格であるビットコインが、ついに1万2000ドルを突破したことが最近話題になりました。
まだまだ一般人からすればなじみのないビットコインも、通貨としての地位を築きつつあります。

実はこのままだと、世界の中央銀行は窮地に立たされます。
もしこのままビットコインの価値が上がり続け、疑似的に世界の統一通貨へ変わった場合、どうなるでしょうか?
なんと、中央銀行では通貨のコントロールが全くできなくなってしまうのです。

毎日自分のお金の価値がグルグル変わるなんて怖いよ~
ビットコインの世界統一通貨化を防ぐため、各国は争うようにデジタル通貨の開発を始めた可能性があります。
デジタル人民元の対抗説
もう一つの理由が既に実験をスタートさせている中国の「デジタル人民元の対抗」です。
ビットコインと似た理由にはなるのですが、このままだとデジタル人民元が世界一の通貨になる恐れがあります。

事実、通貨の価値が安定しない発展途上国の人々は、デジタル人民元をヘッジで持つようになりました。
通貨の基準がドルから元になることが一番怖い先進各国は、急いで開発を進める必要が出てきたのかもしれないですね。

なんだか戦争みたいで怖いね~
CBDCが一般化した後の未来

CBDCが実現したら、どんな変化があるのかな?

色々大きな変化がありそうだけど、僕がすぐに思いついた2つの予想を紹介するね。
銀行の淘汰
通貨の供給を中央銀行がシステム管理できるようになるということは、地方銀行はほぼ必要なくなります。
役割は残ったとしても、今まで手数料を稼いでた業務が全てネットワーク上で完結してしまうため、存続は危うくなるでしょう。
大口の証券取引が可能な大手の銀行やネット銀行以外の小さな銀行は、この先の未来淘汰されていく可能性が大です。
デジタルインフラ企業の台頭
CBDCが世の中に普及するためには、全く新しいデジタルインフラの構築と定期的なメンテナンスが不可欠になります。
この技術を持っている企業は、次の技術革新まで毎月約束されたメンテナンス費を安定してうけとれることに。

超ホワイト優良企業の誕生です。
投資家としては、どんな企業が国から選ばれるのか今のうちからチェックしておきたいですね。
まとめ:デジタル通貨は過度に怖がらず、国民として見守ろう

以上、デジタル通貨に関してでした。
この記事のまとめ
- デジタル通貨は電子マネーや仮想通貨の総称
- 各国が発行するデジタル通貨をCBDCと呼ぶ
- CBDCの実証実験は始まったばかりで、まだ研究中
- CBDCが導入されれば、生活様式は大きく変わる
日本としてデジタル通貨を発行する可能性はまだないと政府はコメントしていますが、世界の動きを見るとそう遠くない未来発行される気がします。
その日のためにも、僕たちは新しい技術をいち早く学んで対応していきたいですね。
変化を過度に恐れず、楽しみましょう!
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