分散投資が大切だと勉強した結果、色んな金融商品に投資している人はいませんか?
そういう人ほど、今回のコロナショックで全ての資産価値が下がり落ち込んでいると思います。
分散投資は意味がないのでしょうか?
結論から言うと、それは違います。
分散投資の意味を正しく理解できれば、
暴落時にも大きく資産を減らさない運用が可能になります。

この記事は正しい分散投資について解説します。
少し勉強した人ほど、間違って理解している可能性がありますので、
復習の意味でも読んで頂けると嬉しいです。
この記事を読んで欲しい人
- 分散投資をしているつもりなのに、今回の暴落で大ダメージを受けた人
- 分散投資の意味がよくわかっていない人
結論:同じタイミングで値動きをする商品に分散投資しても意味なし
この記事の内容は、下の動画をかみ砕いた上で僕の主観を入れたものになっています。
【投資塾】知らないより知っていた方が役立つ話
での動画は非常に投資家にとって有益な情報が多いので視聴をおススメします。
下記の動画は21分と長編ですが、それだけの価値があります。
時間がない方は、本記事でサラっと理解し、時間があるときに
下記動画をご視聴ください。

ちなみに僕はこの動画の制作者と何の関係もありません!
分散投資とは

分散投資について
分散投資は、異なる投資商品に投資することによって、
資産運用に伴う価格変動リスクを低減させて高リターンを目指す有効な方法だとされています。

投資信託も分散投資法の一つですね。
1つの会社の株だけ持っていると、その会社が潰れると資産は0
投資信託でたくさんの会社の株をまとめて持っておけば、被害は最小限で済みます。
分散投資の考え方
分散投資には大きく4つの考え方があるとされています。
分散投資の考え方
- 時間の分散(長期投資で価格変動のリスクを抑える)
- 商品の分散(特性が違うものを組み合わせることでリスクを抑える)
- 通貨の分散(為替リスクを抑える)
- 地域の分散(信用リスクを抑える)

初心者がやりがちなのが、2の商品の分散を誤解しているパターンです。
金融商品について知りたい方は「金融商品の種類について 【投資初心者向け】」を読んでみて下さい。
とある投資初心者の話

よし、完璧に分散投資できた。
これで何が来ても怖くないぜ。
投資先 | 米国株 | 国内株 | 先進国株 | 新興国株 | 全世界株 | 先進国債券 | 国内債券 | 国内リート | 先進国リート |
投資比率 | 20% | 10% | 10% | 10% | 10% | 10% | 10% | 10% | 10% |
ここまで極端に分散させている人はいないかもしれませんが、
こういう状態が理想形だと考えている人もいると思います。

商品の分散は違う商品を数多くもてばいいという話ではありません。
分散投資をする理由
分散投資をする理由、それはリスクを抑えるためでしたね。(特に価格変動)
でも実際に価格変動リスクが低いってどうやって確認すればいいのでしょうか?
それは「相関係数」を知ることで分かります。
相関係数でわかる分散投資の方法

相関係数とは
相関係数とは、2つの確率変数の間の相関(類似性の度合い)を示す統計指標のことです。
相関係数
どれだけ似た動きをするのかという指標
単位は無く、-1から1の数字になる。
- 1に近ければ近いほど似た動き
- -1に近ければ近いほど逆の動き
- 0に近ければ相関関係がない
と理解できる。
各金融商品の相関関数(動画より抜粋)

上の図は、先ほど紹介させて頂いた動画より抜粋させてもらったものです。
この情報がこの動画の、そしてこの記事の最重要ポイントです。
この図から3つの真実が見えてきます。
第1の真実
米国株、先進国株、世界株の相関係数は0.99
つまり、全く同じタイミングで動くのでこれらを組み合わせても分散投資にならない。
第2の真実
債券、リートであっても株式と約0.9の強い正の相関関係を持っており
分散投資にならない。
※債券は値動きが小さいので価格変動リスクを抑える意味は少しある
第3の真実
いずれの商品とも低い相関関係にあるのはゴールドのみである。

つまり、商品の分散でリスクを低減したい場合は、ゴールドを買うと分散できるということです。
ここまで読んで、金に投資したくなった人は「金に投資する方法 【現物から米国ETFまで紹介】」を読んでみて下さい。
補足:投資初心者はゴールドを持つべきなのか
ここまで言っておきながらなんですが、僕は投資初心者にゴールドが必要だとは考えていません。
このブログで紹介しているインデックスファンドによる長期積立投資を行っている人ならば
少なくとも最初の数年の投資額は大きなものにならないはずだからです。
ゴールドの役割は、暴落時の値動きを抑えることです。
つまり、暴落時の値動きが大したことない投資初心者には無用の産物なのです。

ゴールドに投資を始めるのは、総投資額が大きくなってきてからでも遅くありません。
自分のリスク許容度と相談しながら、割合を決めましょう。
まとめ:相関係数が他の商品より低いゴールドで分散投資をしよう

以上、分散投資に関してでした!
この記事のまとめ
- 分散投資とはリスクを低減するために行う
- 異なる金融商品に投資しても、相関関数が高いもの同士だと分散にならない
- 金融商品の中で唯一相関関数がどれとも低いのがゴールド
- ただし初心者は始めのうちは無理をしてゴールドを保有する必要はない
世の中にはいろんな情報が溢れているので、目移りしてしまう気持ちはわかります。
でもいろんな商品をごちゃ混ぜにしてしまうのは、
結果として最終リターンを下げ、リスクばかり上げてしまうことに繋がります。

自分がこれだ!と決めた商品をコアにして、着実に積み上げていきましょう。
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