投資信託を始めようとすると、必ず目にするのが
eMAXISシリーズ
国内から全世界まで様々な投資先に一本で投資ができる便利な商品です。
僕もeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を毎月定期買い付けしています。
でも商品一覧を見てみると
「slim」ありと「slim」なしの商品があることに気が付きませんか?
じつはここに、金融業界の闇が潜んでいます。
この記事ではeMAXISシリーズのslimありなしの違いに触れながら、
投資信託に潜む罠について解説していきます。
この記事を読んで欲しい人
- eMAXISシリーズのslimありなしの違いが分からない人
- 投資信託を金融窓口で購入したいと考えている人
結論:絶対にeMAXIS slimシリーズを選ぼう

りおさーん。私もつみたてNISA始めるー。

おー!どんな投資信託にするの?

えっとね、eMAXIS 先進国株式にしようかなって思ってるよ。

ストップ!先進国に投資するのは賛成だけど、eMAXISに投資するのはやめておいた方がいいよ!

えー⁉なんで?りおさんもeMAXIS 全世界株式に投資してたよー?

僕が投資しているのはeMAXIS slim 全世界株式だよ!
eMXISとeMAXIS slimは同じ商品群でまとめられてるけど、全然違うものだから気を付けて!

そーなのー?!全然知らなかったー!
eMAXISシリーズとは
三菱UFJ国際投信(MUFG)の投資信託
eMAXISシリーズは国内だけではなく、
新興国も含めた海外の様々な地域に投資できるのが魅力です。
自分でポートフォリオを作るのがめんどくさいという人向けに
債券やリートを含めたバランスファンドも商品ラインナップに存在します。

めんどくさがりやの私にぴったりだ~
eMAXISシリーズの種類
実はeMAXISシリーズには大きく分けて4種類存在します。
- eMAXIS(ベーシックラインナップ)
- eMAXIS+(コモディティ)
- eMAXIS slim(低コスト)
- eMAXIS Neo(テーマ別)

この記事では、特に混同されやすいeMAXISとeMAXIS slimに関して解説していきます。
eMAXIS slimシリーズとは?
eMAXIS slimシリーズは
「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けるファンド」
であることを売りにしている投資信託です。

インデックスファンドは、インデックスに投資するので商品ごとに大きな差は理論上出ません。
なので、商品を選ぶ基準で一番大きな目安になるのがコストです。
インデックス投資がよくわからないという方は「なぜ初心者にはインデックス投資がオススメなのか?」を読んでみて下さい。
その大事なコストをずっと業界最低水準にし続けると宣言し、
実行してきているのでとても人気が高いです。
結果、投信ブロガーが選ぶ! Fund of the year 2019にはなんと7本の商品がランクインしてます。
eMAXISとeMAXIS slimを比較

でも大切なお金を預けるのに低コストなんて、さぼったりしないの~?
不安だよ~

じゃあ実際に、eMAXISとeMAXIS slimを比べてみよう!
ゴンさんが買おうとしていた先進国で比較してみるね。
商品内容
それでは実際に運用レポートを見ながらslimありなしの違いを確認していきましょう。
まずはeMAXISからです。
※レポートは2020/5/29に発行されたものを参考にしています。


次にeMAXIS slimです。



あれ!?全く同じだ!

投資銘柄数、比率まで全く同じだね。
つまり名前が違うだけで、全く同じ商品って言えるね。
運用実績
それでは次に肝心な運用実績を比較してみましょう。
eMAXIS

eMAXIS slim


えー⁉eMAXISの方が負けてる!

同じ商品だけど、eMAXISの方が手数料が高いからその分差が付いているね。
手数料
最後にeMAXISとeMAXIS slimの手数料を比較します。
※2020年7月11日現在の運用手数料
- eMAXIS 先進国株式の手数料:0.66%
- eMAXIS slim 先進国株式の手数料:0.1023%

なんでおんなじ商品なのに手数料が6倍も違うの~?
おかしいよ~><

おかしいよね。じゃあ次になんでこんなに手数料が違うのかについて説明するね。
eMAXISとeMAXIS slimでなぜ違うのか
eMAXISシリーズは店舗向け商品

簡単に言うと
- eMAXISシリーズは店舗向け商品
- eMAXIS slimシリーズはネット証券向け商品
なんです。
知らない方も多いかもしれませんが、信託報酬は販売している金融機関側にも支払われます。
つまり、金融機関としてはラインナップにできるだけ
信託報酬が高いものをそろえる方が儲けが出やすいということです。
実際、eMAXISシリーズを取り扱っている金融機関は105社に対し、
eMAXIS slimシリーズを取り扱っている金融機関は17社しかありません。

私たちお客さんにとっていい商品が、売る人にとっていい商品とは限らないんだね~
eMAXISシリーズは実店舗向けに人件費・広告費など
色々なコストがかさむため信託報酬が高くなっています。
ネット証券という現代の宝を持っている人は、迷わずeMAXIS slimシリーズを選びましょう。
どのネット証券にしようか迷っている方は「SBI証券と楽天証券 初心者はどっちの口座を作るべき?」を読んでみて下さい。
eMAXISシリーズの闇から学べること
それは金融商品は、基本的に金融機関の窓口を通して買ってはいけないということです。

実店舗がある時点で、人件費や店舗の維持費など莫大なコストがかかりますよね?
それを補うためにどうしても手数料が高い商品を取り扱い、
少しでも利益を多く得る必要がでてきてしまいます。

人と喋った方が安心する気がするけど、それじゃダメなんだね…
ちゃんと自分で考えて買わなきゃ!
同じことは保険にも言えます。
特に外貨建て保険は売る側にとって手数料が高い美味しい商品なので、
押し売りが問題になっています。

保険に入るときは、メリットとデメリットをしっかり理解して入りましょう!
外貨建て保険について知りたい方は
を読んでみて下さい。
まとめ:eMAXIS slimを選んでインデックス投資を始めよう

以上、eMAXISシリーズについてでした。
この記事のまとめ
- 買うべきはeMAXIS slimシリーズ
- eMAXISシリーズとeMAXIS slimシリーズは基本的に同じ商品
- eMAXISシリーズは実店舗向けの商品でコストが高い
- eMAXIS slimシリーズはネット証券向けの商品でコストが安い
- 金融商品を金融機関の窓口で買うと、手数料が高いものを買わされる危険があるので近づかないこと
こんな理不尽なことがあっていいのかと憤る人もいると思いますが、
世の中には実はこういうことばっかりです。
みんながやっているからと思考停止して行動するのではなく、
自分の頭で考えて行動していくクセをつけましょう。
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