大手生保 3社が減収した理由 【外貨建て保険の販売が低迷】

2020年5月22日 NHK NEWS WEBより(現在記事は読めなくなっています)

大手生保3社「第一生命、明治安田生命、住友生命」

の昨年度の決算は全て減収だったことがわかりました。

記事内では今回の減収の理由は

外貨建て保険の販売が伸び悩んだこと

とされています。

この記事では、今大手生保が減収している理由と生保に今まで大きな利益を出していた商品の一つである外貨建て保険に関して解説していきます。

この記事を読んで欲しい人

  • 大手生保の減収理由が知りたい人
  • 外貨建て保険について知りたい人
目次

外貨建て保険とは何か

外貨建てとは?

りお
りお

そもそも外貨建てという言葉が聞きなれない人もいると思うので、そこから解説します。

外貨建てとは普通円で保険料を支払うところを、外国通貨に変えて支払うことをいいます。

つまり外貨建て保険は為替の状況で支払う金額も受け取れる金額も変わる商品だということです。

支払いの場合

月々の保険料が100ドルだったら…

1ドル 100円なら 保険料は11,000円

1ドル 90円なら 保険料は9,000円

同じ100ドルでも為替の状況で保険料が2,000円も変わる

りお
りお

もちろん受取金額が10万ドルだったら差額は200万円と物凄いことになります。ハイリスク、ハイリターンな商品だということを覚えておいてください。

なぜ外貨建て保険は人気なのか

外貨建て保険が生保の主力の1つになるほど人気だったのは

積立利率が高かったからです。

りお
りお

あまりピンとこないかもしれませんが、保険会社は契約者から預かった保険料を運用して、原資を増やすことで利益を得ています。

保険会社が運用する場合、リスクの高い株や投資信託ではなく債券への投資が基本になります。

この債券の利回りが外国債券だと高いのです。

例えばアメリカだと、19年3月の10年もの国債の利回りは2.41%

だから外貨建て保険は円建て保険では実現できない高い積立利率を消費者に提示することができます。

同じ保険料を払うのなら少しでも積立利率が高い商品を買いたいという消費者心理を突き、

外貨建て保険は貯蓄保険として人気になっていきました。

なぜ外貨建て保険は苦情が多いのか

苦情は4年で2.7倍になっている

生命保険協会によると、外貨建て保険の苦情は

2014年度 922件→2018年度 2,543件と2.7倍 年々増加しているそうです。

苦情内容ですが、

  1. 消費者側が利率のいい預金だと思って契約していて、リスクを理解しておらず円ベースで元本割れした
  2. 強引な営業でよくわからないまま身内(主に高齢者)が加入した結果、受け取り保険料が円ベースで元本割れしたこと親族が気づいた

の大きく2つです。

強引な営業が発生しやすい理由

りお
りお

理由は営業側に利益が大きい商品だからです。

外貨建て保険は円建てには実現できない高い積立利率を誇っていることは事実です。

しかし、その実態は

  • 運用額の差額
  • 為替手数料(円⇔外貨交換時の手数料)

を契約期間ずっと得ることが出来る生保側に利益が大きい商品だということです。

この大きい利益により、生保は銀行などの代理店にも販売手数料を高く提示することができます

銀行としては利益を上げるため、なんとしてでも売りたい商品になります。

だから結果として強引な営業が発生してしまっているのです。

なぜ今、外貨建て保険の販売が伸び悩んでいるのか?

りお
りお

原因はコロナショックによる海外国債の利回り低下です。

コロナショックを受けて、世界中の中央銀行が一斉に緊急利下げをしています。

この緊急利下げでアメリカの10年もの国債利回りは20年3月に0.67%に急低下

高金利で人気のあるオーストラリアの長期金利も1%を割り込むという非常事態です。

結果、生保は想定していた利回りを確保できなくなり、やむを得ず外貨建て保険の販売を停止したり、積立利率を下げて販売しています。

りお
りお

高い積立利率が魅力だったのに、それを実現できなくなったために、消費者が離れてしまっているということです。

まとめ:生保が減収しているのは外貨建て保険のメリットがコロナショックで低くなったから

ストレス
りお
りお

以上が、生保が減収に追い込まれた理由でした。

この記事のまとめ

2020年3月に生保大手3社がいずれも減収となった。

理由はコロナショックによる外国債の金利低下によって、主力商品の一つだった外貨建て保険の高い積立利率を維持できず、商品の魅力が低下してしまったから。

ネット証券で手軽に外国債を買えるようになった今、わざわざ生保を通して外貨建て保険を買う必要はありません。

また今後、金利が元に戻ればまた強引な営業が横行する可能性もあります。

このブログ見て勉強している人は、今のうちに外貨建て保険について親族や友達に話して被害者を減らしましょう!

※リスクを理解して加入している人を非難する意図はありません。

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