世界中がコロナ影響で不景気になっている中、株価だけがどんどん上がっています。
特に「ハイテク」と呼ばれるカテゴリーの会社は強く、
ハイテク株を持っていれば儲かるのでは?という空気が出てきました。
普段は個別株なんて見向きもしない人たちも、
Amazonなら、Googleならと少しずつ買っているようです。
こんなときに警戒しなくてはいけないのは「バブル崩壊」。
この記事では過去に発生したバブルの経緯を紹介し、
どうやってバブルが発生していくのか、最後はどうなるのかを学んでいきたいと思います。
人々が熱狂しているときこそ冷静になり、正しい長期投資で資産を増やせるようになりましょう!
この記事を読んで欲しい人
- 最近の株価の上昇で、投資手法を崩している人
- 過去にどんなバブルがあったか知らない人
結論:投資手法を貫くことこそ、長期で生き残るただ一つの方法

バブルとは

りおさ~ん。
投資始めてよかった!世の中不景気だけど、どんどん資産が増えて嬉しい~。
みんなも買ってるし、今後はAmazonの株を買うつもりなんだけどどうかな?

ゴンさんが個別株!?
いよいよバブル崩壊も近いのか…?

バブルって何~?なんか失礼なこと言われてる気がする~。
バブル経済とは
バブルとは泡のことです。
泡は大きく膨らむと、いつか弾けて消えますよね?
この泡の特徴からバブル経済とは「ものの資産価値」が色んな条件で異常に上がり続け、
本来の価値と大きく差が開いていることをいいます。

いかにも儲かりそうなので、たくさんの人が釣られます。
そして急に価格が下落し、たくさんの人が大損…

確実に儲かる!楽して儲かる!ことなんてないんだね…
バブルは約10年に1回起きている
そして何とも不思議なのはバブルは約10年に1回起きているという事実です。
後から振り返れば明らかに異常な状態で、
「これはバブルだった」
と断定できるのになぜ何回も起きてしまうのでしょうか。

ということで、過去のバブルの話を紹介します。
一緒に歴史から学びましょう!
チューリップバブルの始まり

難しい金融の話は聞きたくないよ~

そういうと思って、チューリップバブルの話を用意したよ!

チューリップでバブルが起きたことがあるの?
おもしろ~い。
1593年 チューリップが持ち込まれた
チューリップバブルはオランダで発生しました。
まず覚えておいて欲しいのは、オランダはとても堅実な国だったということです。
バブルに国民性は関係ありません。
初めてチューリップがオランダに持ち込まれたのは1593年のことです。
珍しいものだったので、そのときからそれなりの高値で取引されていました。
モザイク病にかかるチューリップが特に価値が高かった
チューリップはモザイク病にかかることがありました。
モザイク病
チューリップの花弁がモザイク模様になる病気。

モザイク模様がとても美しいことから、モザイク病にかかったチューリップの球根は更に高値で取引されるようになりました。

珍しくて価値があるなら、まだおかしいことじゃないね?
欲張りな人たちが買い占めを始めた
このモザイク病にかかったチューリップで一儲けしたいと考える人たちが現れます。
しかし、このモザイク病には厄介な問題がありました。
それは球根の状態では、どれくらい美しいモザイク模様になるかわからないことです。

それでも儲けたい人たちは、手あたり次第買い占めをするようになりました。
そのせいでチューリップの球根の値段はどんどん上がっていきます。

なんか怪しくなってきた…
確実に儲かるので全国民が参加した
どんどんチューリップの球根の価格が上がるので、
次第に商人以外の人も売買に参加するようになりました。
その時の様子を
「群衆の異常な妄想と狂気の記録」の著者、チャールズ・マッケイ氏はこのように表現しています。
貴族も、平民も、農民も、職工も、水夫も、人夫も、メイドも、煙突掃除人も、年老いたお針子までも、チューリップ熱にとりつかれた。

ついに国民全員がチューリップに手を出し始めてしまいました…
より多くの取引をするためにオプションが始まった
人の欲は収まることを知らず、
ついにチューリップで「コール・オプション」と呼ばれる取引が始まりました。
次の項目で詳しく説明しますが、
少ないお金で多くの利益を得ることができるとてもリスクの高い投資方法です。

このレベルになるとチューリップの美しさは関係なく、いかにたくさん儲けるかで頭がいっぱいになって来ています。

人の欲って怖いね
オプション取引とは?
買う権利を取引する不思議な方法
オプション取引とは「未来の買う権利」を取引するという方法です。

意味わかんな~い!
ざっくりたとえ話で説明します。
リンゴを2週間後に100円で買う権利を20円で買えるとします。
ケース1:リンゴの値段が上がる
2週間後にリンゴの値段が200円になりました。
このとき、買った権利を行使してそのまま売れば
200円ー(100円+20円)=80円の儲けがでます。
つまり20円が、2週間後に4倍になりました。
ケース2:リンゴの値段が下がる
2週間後にリンゴの値段が50円になりました。
このまま買う権利を使うと、損をしてしまいます。
そういう場合は「権利を破棄」します。20円はムダになりました…
少ないお金で勝負ができるリスクが高い投資手法
このオプション取引の特徴は、少ないお金で多くの勝負ができてしまうということです。

チューリップの球根の値段が上がりすぎたので、多くの人はこのコール・オプションで取引をするようになりました。

コール・オプションなら買う権利のお金だけ用意できればいいのか~
しかし裏を返せば、値下がりが発生すると確実に損をするということです。
買う権利を行使できる期間も決まっているので、再び値上がりするまで待つということもできません。
まさにハイリスク・ハイリターンな投資手法です。
バブルの終わり そこから学べること
バブルの終わりは突然に
1637年、チューリップの球根の値段が20倍にはね上がったあと、突然暴落が始まりました。

価格があまりに高くなったので、一部の人が利確のために大量に売却したようです。
売却の連鎖は止まらず、ものすごいスピードで価格は下がっていったそうです。

2020年のコロナショックもそんな感じだったね。
もちろんコール・オプションを活用していた人は、泣く泣く権利を放棄するしかありません。
そうやって大金持ちになる夢を見た人はほぼ全員大損し、あとにはただのチューリップの球根だけが残りましたとさ…
暴落の歴史から学べること
このあとも、チューリップが違うものに変わっただけでバブルの歴史は繰り返されます。
では、僕たちがバブルに巻き込まれて致命的なダメージを負わないためには
どうすればいいのでしょうか。

僕は次の3点だと思っています。
暴落の歴史からの学び
- みんながやっているからという理由で行動を起こさない
- 投資は余剰資金で行う
- 分散投資を心がける
チューリップバブルは、チューリップに興味がない人なら巻き込まれないはずのものでした。
当時のオランダ人の多くがバブルに巻き込まれたのは、みんながやっているからと安易に参加してしまったからです。

身銭をすべて使う、チューリップだけの集中投資もまずかったですね。

なんだか基本的なことを言われているはずなのに、人類はそれを守れてないんだね。難しい~
まとめ:自分なりの投資ルールを自分で作るのが大切

以上、歴史から学ぶバブル崩壊対策でした!
この記事のまとめ
- バブルは約10年に1回起きている
- 過去にはチューリップでもバブルが起きた
- 誰がやっても儲かるという雰囲気には要注意
- 投資を行うときには、何に投資をしているのかよく考え、価値を見極めること
- 投資は余剰資金で行うこと
- 投資は必ず分散投資をすること
- ブームに煽られないためにも自分の投資ルールを作ること
違う切り口で何度もこのブログ記事で呼びかけていますが
他人に言われて何となくやる投資が一番危険です。

めんどくさいけど、自分で考えないとね~。
ルール作りなんて難しい!と思う人は「楽しく長期的にインデックス投資を続ける方法」を読んでみて下さい。ルールづくりのヒントになるはずです。
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