コロナショックで消費が冷え込み、基本的にどこの業界も売り上げ低下で苦しんでいます。
しかし不思議なことに株価は基本的に右肩上がり。
その理由の一つは、日銀が多額のETFを買っているからだと言われています。
この記事では、日銀がETFを買っている理由と2020年現在までに買った銘柄を紹介します。
この記事を読んで欲しい人
- 今の日本の現状と景気が連動していない理由が気になる人
- 日本のETFに投資したいと考えている人
結論:日銀は日本の景気を支えるためにETFを買っている

そもそも日銀とは?

正式名称は日本銀行
日本銀行は日本唯一の中央銀行で政府機関や株式会社ではありません。
主な役割は3つあります。
発行銀行としての役割
僕らが持っているお札の発券を行います。
また市場で使い古されたものを回収し、裁断したり、リサイクルもしています。
銀行の銀行としての役割
僕たちは日本銀行に口座を開けませんが、民間の金融機関は開設しています。
預金の受け入れや貸付、金融機関と金融機関の決済などを行っています。
政府の銀行としての役割
日本銀行には政府の口座もあります。
僕たちが払っている税金や社会保険料はこの口座に納められ、公共事業での費用発生やや年金の支給などで引き出されることになります。
ETFとは

そもそもETFって何?という人に向けて解説します。
既にご存じの方は飛ばしてください。
ETFの概要
ETFはExchange Traded Fundの略です。
日本語で言うと「上場投資信託」といいます。
一般的な投資信託との違いは「上場か非上場」かです。
上場されているETFは株式と同じように相場の値動きに応じた自由度の高い売買ができます。

ETFはリアルタイムの売買が可能ってことですね。
ETFのメリット
ETFのメリット
- 市場でいつでも売買できる
- 少額で分散投資が可能
- 値動きが分かりやすい
- 信託報酬が安い
- 選択肢が豊富

株のようにリアルタイムで売買ができ、投資信託のように少額で分散投資が出来るのでとても重宝します。
信託報酬も投資信託に比べて安いのも魅力の一つです。
ETFのデメリット
デメリットというと大げさかもしれませんが、注意点もあるので記述しておきます。
ETFのデメリット
- 市場価格との乖離が発生するときがある
- 証券会社によっては自動積み立てできない
- 分配金が自動で再投資できない
市場価格との乖離に関してピンとこない人も多いと思うので補足します。
ETFには、上場株式としての「市場価格」と投資信託としての「基準価額」の2つの価格があります。
市場価格は市場の需給で決まるため、投資信託の価値である基準価額と市場価格が乖離する可能性があります。

ちょっと難しいかもしれないので、そういうこともあるんだなくらいでまずは受け止めて下さい笑
なぜ日銀はETFを買っているのか
日銀がETFを買う理由
理由は「物価の安定」と「金融システムの安定」のためです。
日銀がETFを買うと市場にお金を供給することになります。
市場にお金が大量に供給されると
- 金利の低下
- 企業の資産価格の上昇
といった効果が出ます。
これが日銀がETFを買っている理由であり、世の中の状況と景気が連動していない理由です。
ただし日銀がETFを買うことに反対する人も多い

一見素晴らしい政策のように見えますが、反対している専門家も多いです。
日銀がETFを購入することに反対する人たちの意見
- 日銀が日本企業の大株主になってしまうという異常事態になる
- 買う以上どこかで売る必要があるが、タイミングや量で景気に影響を与えてしまう可能性がある
- 日銀が購入しているという理由で、そのETFの評価がよくなる可能性がある
- 日銀がETFを購入することの効果が実証されていないので、そもそも意味がない可能性もある
- ETFの運用コストは当然「税金」で支払われる。税金の無駄遣いではないか
日銀から明確な出口戦略が出されていないこともあり、ETF購入に厳しい目を向けている専門家も多数います。
僕らの税金を使って行っていることなので、
- 投資家として
- 国民として
今後の動きにも注目していきたいですね。
日銀が2020年に買ったETFとは?
ここまで記事を読んでくれた方は何となく気づいたのではないでしょうか。

日銀が買っているETFに投資すれば、確実に儲かるのでは…?
長期的な予測は不可能ですが、短期的に見れば日銀が買い支えることが確定しているので選択肢の1つであることは間違いありません。
そんな方のために、日銀が買っているETFをご紹介します。
1306 TOPIX上場投信
その名の通り、「TOPIX」に連動しているETFです。
東証1部上場の全銘柄(2020年1月21日現在、2,159社)に投資することになります。
1321 日経225上場投信
このETFの指数である日経255とは東証1部上場銘柄のうち、代表的な225銘柄をもとに計算されたものです。
まさに日本のエリート中のエリートを集めたETFってことですね。

なお、成績は微妙な模様
1591 JPX日経400ETF
こちらはあまり聞きなれない指数かもしれません。
このJPX日経400とは、簡単に言うと
「東証一部、二部、マザーズまたはJASDAQ」に上場する銘柄の中で優秀な400社を選んで計算されたものになります。
なんでそんな面倒な厳選をしているのかという理由ですが、日本の上場企業は株価に疎く、
TOPIXや日系255に組み込まれるような会社でも、株価がずっと低迷したり、赤字だったりすることが多かったからです。
ただ残念ながらTOPIXと日経255と比べて特別優秀な指数になっているかというと、そうではないようです。
日銀のETF購入の波に乗りたい方へ
あまり個人的にはおススメをしませんが、日銀のETF購入にあやかりたい!
という方におススメのサイトがあります。
投資の森というサイトです。
このサイトでは日銀のETF買い入れルールをもとに、毎日日銀がETFを購入するかの予想を立てています。
その他にも、投資関連の有益な情報がたくさん公開されているので興味がある方は是非一度見てみて下さい。
まとめ:日銀がETFを買っているのは、日本の経済を守るため。

以上、日銀がETFを買っている理由とその銘柄についてでした。
この記事のまとめ
日銀がETFを買っている理由は、市場にお金を供給することで「物価の安定」と「金融システムの安定」を促すため。
日銀が2020年に買ったETFは
- TOPIX上場投信
- 日経225上場投信
- JPX日経400ETF
ここで忘れてはいけないことは日銀がやっていることは
あくまで一時しのぎであるということです。
日銀にも限界はありますし、あまりにも買いすぎたせいで日本企業の全体の筆頭株主は
日銀だという異常事態も起きています。

よくわからないけど、儲かりそうだから日銀が買っているETFに全betだ!
という発想はおススメできません。
投資をする際は自分でしっかりと考えた上で、長期的に考えて確実に大きく成長するものを選びましょう。

このブログでは長期積立によるインデックス投資を推奨しています。
興味がある方は、是非記事を読んでみて下さい。
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