- SPYDに興味があるけど、買うべきか迷っている
- SPYDのSNSでの評判が悪くて気になっている
- SPYDはどんなETFなのか教えて!
一時期高配当ETFとして人気だった「SPYD」
しかし、コロナショックと共に大きく株価は下がり、今も元には戻っていません。
加えて2020年の3月と6月、9月の分配金(配当金)は連続減配…
気が付けばSNSで高配当株投資を語る人はほとんどいなくなってしまいました。
この記事を読めば
- SPYDがどんなETFなのか
- 自分は高配当株投資を始めるべきなのか、続けるべきなのか
がわかるようになりますよ!
高配当株投資とは?
そもそも高配当株投資とはなんだったか
高配当株投資とは「優良企業に投資をして、配当金を貰い続ける投資法」。
インデックス投資のような値上がり益ではなく、主に配当金によって資産を増やすことを目指します。
高配当株投資のメリット
- 売却のタイミングを考えなくていい
- 株価の上昇や下降による損益をあまり気にしなくていい
高配当株投資のデメリット
- トータルリターンはインデックス投資に負ける可能性が高い
- 自分で銘柄分析や投資タイミングを決める必要がある
配当金という目に見える成果があるので、メンタル的に長く付き合いやすい投資手法です。
詳細は「生活がどんどんラクになっていく! 高配当株投資の魅力と始め方」を読んでみて下さい。

定期的にお小遣いがもらえるって感じで楽しそうだね!
SPYDとは?
SPYDの基本データ
SPYDとは、「最も配当利回りが高い」ことを売りにしているETFです。
配当利回り
買ったときの株価に対して、1年間でいくらの配当をもらうことができるか
配当利回り=1株当たりの配当額÷株価



安く株を買って、たくさんの配当金をゲットできたらお得ということ!
SPYDの基本データ
- 運用会社:State street Global Advisors
- 連動指数:S6P500 高配当指数(S&P500 High Dividend Index)
- 委託経費率:0.07%
- 配当利回り:5.27%(株価によって変動)
- 組入銘柄数:80
- 設定日:2015年10月21日
運用が始まってまだ5年ほどなので、ここまでの運用成績よりも特徴を理解することが大切です。
SPYDの特徴
組み入れ銘柄が80社なので、同じ高配当株であるHDVと同じです。
しかし、実は今SPYDとHDVでは株価に大きな差が。
いったい何が差を生んだのでしょうか?
SPYDが配当利回りNo.1になるための仕組み
- S&P500の銘柄のうち配当利回りの高い80銘柄で構成している
- 均等割合(1.25%)で投資し、1月と7月にリバランスしている


つまりどういうことだってばよ…?


SPYDの中身はあくまで配当利回りで決まっているということだよ。
言い方を変えれば、株価が下がっている銘柄がたくさん入る仕組みになっているんだ。
配当利回り
買ったときの株価に対し、1年間でいくらの配当をもらうことができるか
配当利回り=1株当たりの配当額÷株価
で計算することができる
さっきの配当利回りの仕組みの説明を思い出してください。
配当利回りの分母は株価。
つまり見方を変えれば、配当金は変わらなくても株価が下がっていれば、配当利回りは高くなるということ。
SPYDはS&P500内の「配当利回りが高い80社」から構成されていますよね?
これは「株価が大幅に下がっている会社」を多く組み入れてしまうことにもつながる仕組みにもなります。
事実、現時点ではこの仕組みが裏目に出ていて、他の代表的な高配当株ETFにパフォーマンスで負けています。


画像:2020年6月までのチャート
緑:S&P500 赤:VYM 黄:HDV 青:SPYD
なぜSPYDは今絶不調なのか?
SPYDはかなり尖ったETFだということを理解してもらったところで、次に今SPYDが絶不調な理由を考えていきましょう。
高配当株はそもそも値上がりしにくい
高配当株は、事業に巨額の投資を必要としない成熟した企業の株であることが多いです。
これは見方を変えれば、株価が大きく値上がりする可能性が低いとも言えます。
つまり、暴落局面ではすぐには回復できません。


今はやりのハイテク株は、事業投資した方が儲かるから配当金でないもんね。
その代わり、今はめちゃくちゃ値上がりしてるね!


投資するときは「なんかよさそう」じゃなくて、どういう性質のものかを理解していないと期待した成果を得られません。
SPYDはポートフォリオを均等に配分している
SPYDが配当利回りNo.1になるための仕組みの
「均等割合(1.25%)で投資」
という特徴を思い出してください。
SPYDは、大型株・中型株・小型株なんであろうと、均等に配分してポートフォリオを組みます。
そのため、他のETFよりも小型株の割合が大きくなることもしばしば。


小型株の割合が大きくなると何がダメなの?


安定した業績が見込めないから、景気に左右されやすくなるんだよ。
加えて1月と7月の年に2回、リバランスと組み換えを行うのでせっかく業績が回復し始めて株価が上がってきても、配当利回りが悪くなっていれば外されてしまいます。
つまりSPYDは
配当利回りが一番高いETFである代わりに
暴落局面では極端にパフォーマンスが落ちてしまう
というリスクを受け入れているETFなのです。
高配当株投資はオワコンなのか?
投資パフォーマンスは大きく変わるもの
今は米国株式No.1という風潮ですね。
新興国株式なんてリスクばっかりで投資する価値なんてない。
米国株式に投資続ければいつまでも最大リターンが得られる。
そう信じて疑わない人も、少なからずいるかもしれません。
そんな人に見て欲しいデータがあります。
過去5年間で最大リターンを出したアセットクラス
- 2019年:先進国株式(米国株式)
- 2018年:日本REIT
- 2017年:新興国株式
- 2016年:新興国株式
- 2015年:日本株式


あれ!?
新興国株式が一番だった年が2年もあるの?


実はそうなんだ。
このデータから知って欲しいことは、
ずっと一番であり続ける投資手法やアセットクラスなんてない
ってことだよ。
2016年~2019年の3年間の中でSPYDは最強だった
よくSPYDと比較される、
- 高配当株ETFの優等生VYM
- 全世界ETFであるVT
ですが、実は2016年~2019年の3年間で比較するとSPYDのトータルリターンが高いということは知っていましたか?
紙のような防御力のSPYDですが、好景気のときには抜群の攻撃力を発揮します。
この特徴をしっかりと理解できていれば、SPYDのことを「こんなはずじゃなかった」と投げ売りなんてするはずがありません。


暴落は予想できないけど、暴落したらこうなることは理解できてたはずなんだね。


投資は自己責任
投資するものはしっかりと理解して買うこと
口酸っぱく言っている理由です。
オワコンって言っている人がオワコンです
少しきつい言い方をします。
周りの人が言うままに自分の投資法をコロコロ変えてしまう人は、
市場のエサにしかなりません。
これは日常生活でも同じです。
人に勧められるがままに行動を起こして、上手くいかなかったら勧めた人のせいにする。
そんな人が大きな成功を成し遂げられるでしょうか?
断言しましょう。ムリです。
大きな失敗をする前に、もう一回自分自身を見直しましょう。


自分の考えで、自分のルールで投資を続けていくことが大切なんだね。


何年後になるかはわかりませんが、
高配当株投資のターンは必ずやってきます。
周りに流されず、自分の信じる投資法を貫きましょう!
まとめ:どんな投資法にも波がある。高配当株投資家はいまこそ踏ん張りどき


以上、高配当株投資はオワコンなのか?についてでした。
この記事のまとめ
- 高配当株ETFのSPYDが20%以上配当金を減らした。
- SPYDは配当利回りを重視したETF
- 高配当株はそもそも値上がりをしにくい株であることが多い
- SPYDは小型株の割合も大きいので景気に左右されやすく、大きく下げると回復が遅い
- 投資手法、アセットクラスのNo.1は毎年変わる
- 一番大切なことは、自分でしっかりと理解して投資を行うこと
投資は自己責任であるという理由に、
他人の失敗の責任まで負えないということともう一つ
自分で理解しないと本来発揮できるパフォーマンスを発揮できないという側面があります。
ここまで「他責」で来てしまっている人は、いまこのときから「自責」に切り替えましょう。
まだまだ致命傷は避けられるレベルのはずです。


暴落したときに投げ売りしなくていいように、しっかり勉強していこうね!
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